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「痛みのアセスメント・マネジメントについて」~緩和ケア委員会の取り組み~

茶々っとニュース40
 私は、緩和ケア認定看護師として患者さんの苦痛症状の緩和や意思決定支援をしながら、その人らしく過ごすための支援をしています。
その中でも痛みは、その人らしく過ごすことを困難にさせるため、ケアの優先順位は高く、安全・適切にかつスピードが求められます。

 少しでも早く痛みを緩和するためには、患者さんの一番身近な存在である看護師が、臨床推論的に痛みのアセスメント・マネジメントを理解し実践できることが必要です。そこで今年度から、緩和ケア委員会のリンクナースに、痛みのアセスメント・マネジメントを理解し実践に繋げられることを目標に学習会を開催しています。

 7月のテーマは「痛みのアセスメントを理解できる」でした。痛みの要因について、がん患者さんの痛みは“がんからの痛み”とアセスメントしがちですが、がん以外の要因の場合もあります。臨床推論的に症状をアセスメントすることが重要です。リンクナースは学習会で学んだ内容を、自部署スタッフへ伝達することを通して知識を深め、事例をスタッフと一緒に考えて自部署の役割モデルとして活動してもらっています。

 入院中、痛みで困っている患者さんがいたら、次のような視点で観察や情報収集を行い関わることが重要となります。それは、「痛みの要因」「使用鎮痛剤の種類」「効果や副作用の程度」「日常生活の支障状況」などです。そして、痛みを我慢せずにレスキュー使用ができるように患者さんへ説明と同意を得て実行していくことが大切です。痛みのアセスメント・マネジメントができると、その人らしく過ごすための支援に繋げていくことができる様になります。困ったこと・疑問などがあれば、自部署のリンクナースや、緩和ケアチームの麻酔・緩和医療科医師、3名の緩和ケア認定看護師に気軽に声をかけてください。その人らしい過ごし方の支援を一緒にやっていきましょう!
 
文責:緩和ケア認定看護師 小森 康代