茶々っとニュースNo.29このページを印刷する - 茶々っとニュースNo.29

がん化学療法看護認定看護師の活動報告

当院における CSTD(閉鎖式薬物移送システム)輸液チューブ導入の取り組み

 当院において CSTD 輸液チューブ使用が、令和5年3月で丸1年が経過しました。 CSTD とは「抗がん剤曝露から医療従事者を守る」というコンセプトで開発された閉鎖式薬物移送システムです。CSTD 輸液チューブの導入を検討した時期は、全世界でコロナの流行により、マスクやビニールエプロンが不足し、抗がん剤治療に関わるスタッフの防護方法も通常にできない危機感を味わいました。

 CSTD 輸液チューブの全部署での運用開始時期を令和4年2月下旬とし準備を進めました。CSTD 輸液チューブの脱着練習を十分行える器材を準備し、入院病棟には訪問での伝達学習会を実施しました。その後、病院全体に向けて実演を取り入れた学習会を実施し、繰り返し学習ができる動画を作成しました。その結果スムーズに導入することができ大きなトラブルなく安全に実践することができました。

 現在 PPE の物品供給は安定し、CSTD 輸液チューブを導入したことで、抗がん剤被曝のリスクは低減しました。看護師は部署異動があり、新たなスタッフを迎えるため、正しく扱う学習を継承し、抗がん剤被曝防止の精度を保たなければならないと思っています。
 
文責:がん化学療法看護認定看護師 井手 千佳子
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