茶々っとニュースNo.23このページを印刷する - 茶々っとニュースNo.23

緩和ケア地域連携ケース検討会を終えて

 嬉野医療センターの移転と同じ年から開催している『緩和ケア 地域連携ケース検討会』は、9月9日に第3回目を迎えることができました。

 第1回目は、地域の医療従事者の皆様と顔の見える関係性を築いていきたいというコンセプトで開催しました。ケースに携わった医療・福祉・学校関係者の方々が参加され、来年も開催してほしいとご意見を頂きました。第2回目は、COVID-19感染対策のため、規模を縮小して院内の医療従事者を対象に開催しました。『よりよいエンドオブライフケアのために~意思決定が困難な患者と家族との関わりを通じて~』のテーマで意見交換し、「医療従事者の中でも考え方は違う」「多職種の考え方を共有できた」「企画を続けてほしい」など多くの意見を頂きました。

 今年度は、『終末期患者・家族の意思決定支援』について、多職種でグループワークを行いました。参加者からは、「コロナ禍の面会制限中だからこそ、橋渡しが大切」「コロナ禍の情報共有は難しいで終わらせたくない。どうすればできるか(ipadでのIC参加等)を考えたい」「自分にはない考えを多職種と話し合えてよかった」「来年も参加します」などのお声を頂きました。

 価値観・人生の目標・どのような医療やケアを希望するかについて、事前に患者さんやご家族と対話し、そのプロセスを大切にしたいと、参加者の多くの方が感じておられることを、毎回肌で感じます。この考え方は、ACP(Advance Care Planning)日本では人生会議の愛称で啓発されていて、緩和ケアやがん領域に限ったものではありません。

 この会が患者さんの尊厳ある人生を送るための話合いのきっかけになれば幸いです。
 
文責 緩和ケア委員会 緩和ケア認定看護師 小森 康代
緩和ケア地域連携ケース検討会を終えて