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循環器内科の研修について

研修医の修練方針

循環器内科
当院循環器内科は、狭心症や急性心筋梗塞などの虚血性心疾患を中心に診断、治療を行っている。入院診療に関しては主治医として、その能力に応じ2~8人の患者さんを担当していただく。それぞれの患者さんに循環器のスタッフ・ドクターの一人が指導医として診療にあたる。この間、病棟回診、入院患者さんに関するカンファランス、CPC(clinical pathological conference)などを通じて、全身管理ができる循環器医としてのトレーニングを行う。研修医の能力に応じて、右心カテ、冠動脈造影、一時ペーシングなど循環器検査手技の習得が可能である。過去の研修医の技術的実績としては、小児科・外科など他科志望にもかかわらず、わずか3ヶ月の研修期間で、手助けなく安全に冠動脈造影検査も施行できるようになった研修医も存在する。医師・看護師ともに循環器病棟のスタッフは、明るく活気のあるものばかりで、患者さんを思い一生懸命診療する研修医に対しては、その指導に努力を惜しまず、常に応援体制をとっている。
患者さんの健康を第一と考え、信念をもった心温まる医療が提供できるように、日常診療のみならず研修医指導にも力を入れている。

当院循環器内科の特徴

当院の循環器病棟は、CCU・一般病棟ともに心臓血管外科と共有である。心外医師とのチームワークも良好で、患者さんの5年、10年後を考えた最善の治療方針を立てるため、‘井戸端カンファ’は日常茶飯事である。心外・循内の垣根はなく、一丸となって診療に当たっている。当院での研修に際しては、外科・内科医双方の立場からの疾患に対する診断・治療方針も会得できるものと考える。

プログラム概要

1.一般目標 (GIO)

初期臨床研修では、患者さんに対して適切な診察・診断・治療を行うための基本的な診療技術を身につけることが目標である。

  1. 迅速的確な病歴の聴取
  2. 基本的な診察・診療技術の修得
  3. 病態を考慮した治療
  4. 急性期循環器疾患に対する緊急検査および救急治療
  5. 慢性期循環器疾患の管理・治療
  6. 患者さんやその家族との良好な関係の構築
  7. コメディカルとの連携

循環器内科の疾患の特異性から、救急の患者さんを診ることも多く、迅速な判断を求められることもあり、各疾患の病態の十分な理解と治療診断技術の十分なトレーニングが必要である。また、循環器疾患に限らず、患者さんの全身の管理が必要とされる場合も多く、内科全般にわたる広い知識が必要とされ、様々な領域の知識・技術を統合した医師の育成を目指している。
 

また、医師たる前に、まず一人の社会人としての自覚をもった行動を行い、医師としての倫理を守り、良好な医師・患者関係を構築し、またコメディカルと協調して仕事を遂行できる医師となれることを目差す。

2.行動目標(SBO)

1)研修到達目標

a)行動目標

医療人として必要な基本姿勢・態度の修得
  1. 良好な患者・医師関係の構築
  2. チーム医療に対する理解・参加
  3. 問題対応能力の習得
  4. 安全管理の理解・実施
  5. 医療面接技法の習得
  6. 症例呈示能力の習得
  7. 診療計画作成・評価能力の習得
  8. 医療の社会性に対する理解
 

b)経験目標

A.経験すべき診察法・検査・手技

  1. 基本的な診察法の習得
    1. 全身および心血管系の診察、記載
  2. 基本的な臨床検査の実施と解釈
    1. 全身および心血管系の診察、記載
    2. 動脈血ガス分析
    3. 心電図(12誘導心電図、モニター心電図、ホルター心電図)
    4. 心エコー検査
    5. X線・CT検査、MRI検査
    6. 心臓カテーテル検査
  3. 救急手技を含む基本的内科手技の習得
    1. 一次救命処置
    2. 注射法(皮内、皮下、筋肉、点滴、静脈確保、中心静脈確保)
    3. 採血法(静脈血、動脈血)
    4. 穿刺法(胸腔穿刺、腹腔穿刺)/li>
    5. 導尿管、胃管の挿入・管理
    6. 気管内挿管、人工呼吸器の使用・管理
    7. 電気的除細動、一次ペーシング
    8. 大動脈内バルーンポンプ(IABP)、経皮的心肺補助装置(PCPS)の原理・操作法
  4. 基本的内科治療法および処置の実施
    1. 薬物療法(経口、静脈注射、輸液)
    2. 輸血
  5. 適切な医療記録の作成・管理
    1. 診療録の記載、管理
    2. 処方箋、指示箋の作成・管理
 

B.経験すべき症状・病態・疾患

  1. 心不全(急性、慢性心不全)
  2. 狭心症、心筋梗塞、急性冠症候群
  3. 心筋症
  4. 不整脈(主要な頻脈性、徐脈性不整脈、危険な不整脈)
  5. 弁膜症
  6. 大血管疾患(動脈瘤、解離性大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症)
  7. 肺血栓塞栓症
  8. 高血圧症(本態性、二次性高血圧症)
  9. ショック、心肺停止

3.研修指導体制

病棟での入院診療に関しては、主治医として2~3人の患者さんを担当してもらう。それぞれの患者さんに循環器のスタッフ・ドクターの一人が指導医として診療にあたる。この間、病棟回診、入院患者さんに関するカンファランス、CPC(clinical pathological conference)などを通じて内科医としてのトレーニングを受ける。

4.研修内容

  1. 循環器疾患の病態生理、自然予後など、循環器疾患の診断、治療に必要な基本的知識の習得
  2. 循環器疾患診療の基本的技術、検査データの判断および病態の評価
  3. 救急医療を含めた呼吸・循環、および全身管理
  4. 循環器疾患に対する治療(薬物治療、カテーテル治療、心臓・血管手術等)
  5. 退院までの心身両面にわたるマネージメント

5.週間行事

  14:00
Ns.& Dr.カンファレンス
   
8:00
症例カンファレンス
17:00
Cine.カンファレンス
8:00
抄読会
 
  17:00
Cine.カンファレンス