リウマチ科このページを印刷する - リウマチ科

研修医の修練方針

糖尿病、リウマチ、膠原病の各症例を担当してもらい、実際の診療経験を積んでいただきます。
糖尿病の食事療法、内服治療、インスリン治療について理解できるようにしています。
糖尿病、膠原病は全身に合併症をきたす可能性があり、鑑別診断や全身の疾患を診るトレーニングが積めます。
毎週新患カンファランス、回診を行い、自由な意見交換、治療方針の検討を行っています。
リウマチは新規薬剤の効果を実感してもらうため、生物学的製剤の導入症例を担当してもらえるようにしています。
近年、生物学的製剤の登場により、リウマチ治療は劇的な変化を迎えています。当院積極的に生物学的製剤による治療を行い、臨床効果をあげています。また、今後認可が予定されている新規薬剤の臨床治験にも積極的に関わっており、リウマチの最先端の治療に触れることができます。

プログラム概要

1.一般目標(GIO)

  1. リウマチ性疾患の病態の把握と診断技術の習得
  2. 患者様とのコミュニケーションが確立できるようになる
  3. チーム医療の一員としてコメデイカルとの協力を図れるようになる
  4. チーム医療におけるリーダーシップを執れる医師になる

2.行動目標(SBO)

1)リウマチ性疾患の病態の把握と診断技術の習得

  1. 病歴を正確にとる
    1. 主訴、既往歴、家族歴、現病歴を的確に聴取し、診断につながる病歴をとる
    2. 患者様の気持ちを理解し、最も困っていることを抽出できる、病歴をとる
    3. 病歴をとりながら患者様とのコミュニケーションを図る
    4. 診断を想定し確認できる病歴をとる
    5. 偏りや思い込みのない病歴をとる
  2. 理学的所見を正確にとる
    1. 全身の全体的所見をとる
    2. 頭部、顔面、頚部、胸部、腹部各部の所見をとる
    3. 皮膚、関節の所見をとる
    4. 神経学的所見をとる
  3. 一般検査所見に習熟する
    1. 一般検査(血液一般、生化学、炎症所見、リウマトイド因子、抗核抗体、検尿など)の異常値についてその意味を把握する
    2. 緊急性の高い異常値に対して機敏に反応する能力を養う。具体的には、一つ一つの異常値に対してその異常値に対する
    3. 鑑別疾患をあげ、更なる検査の必要性、緊急性を検討する
  4. 各種自己抗体、免疫複合体、血清補体価、血清フェリチン値、凝固因子等の異常に精通する
    膠原病も含めたリウマチ性疾患の鑑別、病態、病勢を理解しながら検査を進めていく
  5. 画像診断を行う
    胸部レントゲン写真、腹部レントゲン写真、諸関節の単純写真等の一般レントゲン撮影の読影に習熟する
    次に、腹部超音波、コンピューター断層写真、MRI等の検査適応、読影に習熟する
  6. 緊急を要する患者様の治療方針を学ぶ
    全身性の疾患への対応が必要であり、臓器別の専門の科との連携を考慮し判断する
  7. 診療手技を学ぶ
    血管確保、関節内穿刺、中心静脈確保、腹部エコー法、内視鏡、気管支鏡、緊急の変化への対応等を学ぶ

2)患者様とのコミュニケーションが確立できるようになる

  1. 的確な日本語をつかって患者様に敬意をもったコミュニケーションがとれる
    1. 患者様のベッドサイドに行って話しをすることから始まる
    2. 患者様が目上の方が多いことを理解し、敬意をはらって対応する
  2. 患者様からの信頼を得ることができる
    1. まずはベッドサイドに可能な限り診察にいくことを心がける
    2. 患者様のみならず、家族構成を理解し、家族からの信頼も間接的に得るようにする

3)チーム医療の一員としてコメデイカルとの協力を図れるようになる

  1. コメデイカルとのコミュニケーションを通じて患者様の治療方針等を的確に説明できる
  2. コメデイカルからの情報を的確に判断する

4)チーム医療におけるリーダーシップを執れる医師になる

  1. チーム医療であることを認識し、担当医の役割を十分に理解する
  2. 診療方針にしたがって、コメデイカルの協力を得ると共に指導していく