神経内科このページを印刷する - 神経内科

研修医の修練方針

  1. 神経学的診察を習得し,正確な病巣診断を行う。
    脳神経外科との合同カンファレンス:週5回(月~金の毎朝)
    リハビリテーションカンファレンス:週1回(脳卒中病棟看護師、理学作業療法士、言語聴覚士、MSWと共に症例検討)
    回診:週1回
  2. 中枢神経系の緊急疾患に対する診断,治療を行う。
    脳血管障害に対する病型診断,病型別治療
    意識障害の原因疾患(髄膜脳炎,てんかん,代謝異常,等)に対する診断,治療
    重症脳神経疾患に対する呼吸循環管理
  3. 慢性期神経疾患に対する診療,治療を行う。
    脳血管障害の二次予防・リハビリ
    変性疾患(パーキンソン病など)やてんかんの薬物療法・リハビリ
    認知症の鑑別疾患および治療
  4. 基本的・専門的な手技・検査の理解・習得を行う
    動脈・腰椎穿刺,気管内挿管,中心静脈栄養
    神経超音波(経頭蓋・頸部血管・経食道心エコー),CT・MRI・SPECT

当院神経内科の特徴

日本脳卒中学会の研修教育病院であり,院内各科と連携をとりながら積極的な急性期治療を展開しています。

<脳梗塞に対する超急性期治療>

  • t-PA(アルテプラーゼ)による経静脈的血栓溶解療法
  • 放射線科の協力による経動脈的血栓溶解療法
  • 脳神経外科とのシームレスな脳卒中ケアユニット(SCU)管理体制
 

<各種神経超音波検査の習得>

  • 頸部血管エコー:動脈硬化の評価,血流速度を用いた閉塞性病変の診断
  • 経頭蓋ドップラー:頭蓋内閉塞性病変の診断,脳神経外科手術症例の周術期モニター
  • 経食道心エコー:脳塞栓症における塞栓源の検索(心内血栓,右左シャント,大動脈粥腫)

科の概要

当科は、脳外科とともに診療を行い神経疾患の救急から急~亞急性期リハビリ、神経慢性疾患の診療まで、幅広く診療しています。動脈硬化に関連するリスクファクターを持つ患者も多く、内科的合併症の管理も重視しています。

脳外科との連携は緊密で、手術を要す病態でも迅速に対応しています。入院患者の疾患構成では、脳梗塞、脳出血等の脳血管障害患者が半数を占めます。他に髄膜脳炎、ギランバレー症候群、パーキンソン病、てんかん、痴呆等があります。意識障害を中心とした重症患者もおり、病棟に併設された4床のICUにより診療を行っています。

めまい、頭痛、感覚障害、不随意運動、意識消失発作なども、検査機器を生かし、原因の鑑別に重点を置き診療しています。一次予防の観点から、脳ドックも行っています。MRI、ヘリカルCT、脳血管撮影、脳血流シンチグラフィー、経頭蓋超音波カラードップラーなどの検査は、重症度に応じ実施しています。

得意とする専門分野

  1. 発症6時間以内の脳梗塞における超早期血栓溶解療法をはじめとする、脳卒中の急性期治療。
  2. 抗凝固療法、抗血小板療法、降圧療法、食餌療法などの脳血管障害の二次予防。
  3. 失語、失認、痴呆等の高次脳機能障害の評価および治療。
  4. 理学療法および作業療法。
  5. 脳ドック受診者等で偶発的に発見される無症候性脳病変の評価および治療方針決定。他に、中枢神経感染症の治療、脳に関連があると思われる症候の鑑別診断も重視しています。

研修到達目標

一般目標

  1. 医師としての社会的責任の自覚
  2. 医師が記録する書類等の書き方習得
  3. 脳神経疾患の鑑別診断を中心に理解する
  4. 重症脳神経疾患の集中治療室における循環呼吸管理を理解する
  5. 救急処置室における基本的処置技術を習得する


行動目標

  1. 患者への説明が適切にできる
  2. 一般内科的診察を習得する
  3. 神経学的所見を正確に評価できる
  4. 書類の記載が適切である
  5. 神経学的病巣診断ができる
  6. 意識障害患者の鑑別診断ができる
  7. 脳血管障害の病型診断ができる
  8. 中枢神経感染症の鑑別診断ができる
  9. 中枢神経緊急症(塞栓、中毒、出血、脳症など)の判断・報告ができる
  10. 基本的手技ができる(採血、動脈穿刺、挿管、中心静脈栄養、ルンバール)
  11. 専門的手技を理解し指導者と共に行うことができる(血栓溶解療法、瀉血)
  12. 専門的検査を理解し指導医と共に行うことができる(頚部血管エコー、経食道心エコー、脳血管撮影、SPECT、CT、MRI)
  13. 症例をまとめ院内外の研究会や学会で発表する


週間スケジュール

  8時~ 9時~ 13時~
合同カンファレンス 外来、病棟診療 神経超音波検査
合同カンファレンス 外来、病棟診療 病棟診療
合同カンファレンス 外来、病棟診療 神経超音波検査
抄読会 病棟診療 リハビリ回診
合同カンファレンス 外来、病棟診療 神経超音波検査
重症患者管理、神経内科緊急オンコール
重症患者管理、神経内科緊急オンコール