心臓血管外科このページを印刷する - 心臓血管外科

研修医の修練方針

  1. 月10例の開心術、15例の血管手術を主治医・担当医として経験する。
  2. 基本的な創縫合や簡単は血管処理(結紮・吻合)を身につけることができる。
  3. 集中治療室において周術期の呼吸循環管理を行うことができる。 (心臓血管外科医を目指す人以外でもこの経験が将来的に役立つ)
  4. 心臓血管外科手術を通じて、チーム医療の重要性を体験する。

心臓血管疾患における迅速な対応やチーム医療の重要性などを是非経験してもらい、医師としての基本姿勢を身につけてもらいたい。
「忙しい時こそ笑顔で!」当科の“科訓”です。

プログラム概要

研修目標(GIO)

心臓血管外科手術を理解するための最低限の知識の獲得、開心術の術後全身管理を通しての重要臓器の機能評価と障害時における治療方針の学習、バイパス血管として使用する大伏在静脈の採取及び胸部正中創閉鎖時の手技の習得を目標とする。

研修内容

1)術前

  • GIO:
    理学的所見の意義及び方法を学習する。また各術前検査の必要性と検査結果の評価及び手術術式との関連の把握。
  • SBO:
    心臓の聴診、呼吸状態、浮腫の有無等を正確に行う。術前CT、心臓カテーテル、心エコー等の検査結果の読影と評価法の収得。
    これらの検査結果を総合して、何故この術式が妥当であるかを考察し指導医と納得いくまで論議する。


2)術中

  • GIO:
    各々の手技の手順及び心臓及び胸部大動脈瘤手術時の補助循環の意義の理解、創部閉鎖時の手技の習得。
  • SBO:
    手術に助手として入り、創部閉鎖の技術を習得したり人工心肺回路の仕組みやメカニズムを実際に観察することにより理解する。
    また術式による補助循環時の送脱血管の挿入部位の相違の理由を考察する。


3)術後

  • GIO:
    開心術後の循環動態の経過観察と異常時の病態生理の理解及び治療方針選択時の理論的根拠の把握。術後急変時の救急蘇生手技及び手順の習得。
  • SBO:
    術後ICUのベッドサイドを離れずに、常に意識レベル、呼吸状態等の理学的所見に留意する。モニター上の心拍数、血圧、肺動脈圧、中心静脈圧等の変化を考察し、もし問題があれば、何を鑑別診断にあげるか、どんな治療が必要か考察し指導医の監視下にて実行する。
    また気管内挿管、心マッサージ、除細動等の基本的技術を習得する。

    術後管理を行う上で必要な動脈圧、IVHカテーテル挿入、胸腔穿刺等の基本的手技を収得する

回診、カンファレンス、抄読会

病棟回診:平日毎朝、毎夕
カンファレンス:毎週火曜日午後2時より。病棟及び手術室看護師、医療工学士らと共に、術中、術後の問題点及び注意点を論議する。
抄読会:毎月第4水曜日午後2時より。英文原著を各自プレゼンテーション。

学会及び認定教育施設

日本胸部外科学会及び日本外科学会(認定教育施設)

週間スケジュール

月曜日:手術
火曜日:午前中外来、午後術前カンファレンス、手術説明
木曜日:手術